DDASA 鈴木さん×白石インタビュー対談動画

2020年06月16日

福岡県在住の鈴木様とインタビュー対談を実施しました。
鈴木様はADHDと診断をうけています。
ご自身の学生時代の経験や、診断を受けてからの自分の行動、気持ち、現在の状況などをお話しいただきました。
鈴木様は統合失調症で入院されていた経験もあり、その当時、支えてくれた方々のお話もされています。

対談動画はこちら↓
https://youtu.be/cF3QLfNG0kg

一般社団法人発達支援アドバイザー協会 インタビュー対談
2020/06/02 鈴木貴人
白石:まずは自己紹介からよろしくお願いいたします。

鈴木さん:鈴木貴人と申します。発達障害の種類はADHDという診断を受けています。
     経歴はこちら(福岡)の大学に来て留年とかを繰り返して12年くらい大学にいました。大学出てから1年
後くらいに個人事業を創業しまして創業して今事業は会社になったんですけども会社の代表として2017年
から会社をしまして今会社が4年目なるという感じです。

白石:その時も苦労されたと思うんですけど学生の頃はADHDとは気づいていたんですか?

鈴木さん:大学院の博士課程の頃に当時統合失調症って診断されて2回ほど精神病院に入院していました。
     その時は統合失調症という病名だったんですけどその後退院して通院していく中でもしかしてと思い診断を
受けてようやくわかった感じですね。

白石:病院に入院したとき自分自身ではやっぱり違う診断名じゃないのかなという疑問はありましたか?

鈴木さん:結論からいくと二次障がいが発達障害が障がいなのかっていう話もありますけど要はそれによって
生きづらさを感じる中でまたちょっと違う回路の調子が悪くなって、みたいな感じで他のことでもあるとは
思うんですけれども例えば右足を痛めて右足を庇っていた実は左足に負担かけて左足も悪くなったそんなイ
メージかなと。

白石:自分の中で苦労したことや悔しい思いとか嫌な思いとかってありましたか?

鈴木さん:病院に行ったときには僕がもういい、死ぬととにかく生きる気力がなかったというような状態でしたね。
正直あまり強い記憶があるわけではないんですけど自分の中で抱える辛さというかその辛さのために統合失
調症になってしまったんだろうなと思うんですけど1番の問題は自己肯定感がどんぞこまで落ち込むので本
当に一挙手一投足に自信がなくて何か起きたことがそれが良いことであってもマイナスに捉えて自分を責め
たりとかそれが起きている最中はずっとそうゆうようなことを考えていたりでもそれは入院してたときじゃ
なくて昔からそうだったんですけどそれがちょっとダムが崩壊してしまったのが入院のきっかけかもしれな
いなと思います。

白石:そこからリカバリーするにはどういう風な工夫で実際の生活に戻れたんですか?

鈴木さん:自分自身が工夫したことはなにもなかったと思います。完全に自分の周りの方に恵まれた
だけだと思っています。例えば僕が調子崩して引きこもっているときでも強引にドアを開けて入ってきて様
子を見に来るみたいなことまでしてくれる友達までいましたし今でもその当時からお付き合いしている彼女
がいて本当にその人は僕がどん底の時でもずっと隣に居続けてくれた。その人たちがいたので最初に病院に
入院したときも彼女が叩き込んでくれたっていうのもあって最悪の選択をせずに済んだ。

白石:今の話を聞くと鈴木さんは引きこもったりとか少し肯定感が下がっているときに周りの友達がドアを開けて強引
にとかって今振り返ればよかったな、ですけど当時も開けられた日はどうでしたか?

鈴木さん:そうですね。びっくりしただけだったと思います。

白石:結構弱っているときに強引にいくってショック療法じゃないですけど一か八かに近い部分もあるからですね。
   後々、鈴木さんのように世に出るようになってくるとやっている本人たちもかなり勇気がいることだなと

鈴木さん:確かに今の話を聞いていて少しちょっと大股で1歩踏み出せる瞬間っていうのは自分にとってショックの大きい出来事がきっかけになったかなと思いますね。幸い、それで自分がどれだけ甘えていたかとかに気づいたりとかしてこれじゃいかんみたいな感じで吹っ切れてそして前に進めたのでその時も自分1人だったら落ち込んでもしかしたらさっきおっしゃったように逆に引きこもっていたかもしれないけどショックがあったことと同時に支えてくれる人がいたなと今考えれば思いますね。

白石:鈴木さんのようにそのタイミングタイミングで大切な人がいたり人と人とのつながりって大切だなって
感じさせてもらいました。その中でADHDってのちにいつぐらいに診断がでたんですか?

鈴木さん:29か30ぐらいです。今が36なのでそんなに前じゃないですね。

白石:それはなにがきっかけで診断を受ける経緯になったんでしょうか。

鈴木さん:ADHDに関する記述が凄く自分に当てはまっているような気がしてそれを見て幸い統合失調症という病名で
常に通院をしていたのでその通院をしていた担当の先生に僕ってもしかしてこういうの(ADHD)じゃないで
すかねってその時は、いや違うと言われたんですね。いくつか当てはまる情報があってそれに一部当てはま
ってないから自分がどうしても気になって当てはまるようなことが自分の経験にはあったのでこれはそうか
もしれないってところから始まって最終的にはそういうふうな認定になった感じですね。

白石:1番ADHDの状態像のなかで鈴木さん自身に特化してるなとか今でも特化して見えるのはどんなのがあります
か?

鈴木さん:衝動性多動性不注意っていう3つの特徴ということですけどやっぱり不注意と衝動性ちょっと1つとなるど
っちが強いかわからないですけど衝動性でいくともうとにかく我慢が出来ないんですよね。
眠かったら寝るんですよ。眠いを解消することの方が大事になっちゃう。あと、とにかく時間も守れません。
物も片づけられないしすぐ失くします。

白石:そういったものに対してどうゆう風な工夫を自分なりにされていますか?

鈴木さん:大きく分けて3つあるんですが、1つはまず諦める。普通になろうと凄く努力してたんですけどそれをまず
諦めました。そうやって認めることでまず変な罪悪感とかを無くすことから始めました。
2つ目がとにかく人に頼る。普段から信用できる人に僕はこうだからここの部分が絶対こうして
しまうのでこれを手伝ってくれないかとか。
3つ目はそうゆう風にするためにも自分自身が健やかにいなければ皆さん別に言われたからって助けたい人
ばかりじゃないのに自分自身がやっぱりやらないといけない結構エネルギーを使うので日常生活で自分のペ
ースでなるべく崩さずにしっかり休むとこは休むとかまず健やかでいるための努力をして一般的に頑張るみ
たいな言葉に囚われずにペースを崩さないような考え方とか健やかでいるための考え方を勉強したりとかよ
うなことを日頃からやっているかなと思います。

白石:さっき今言われた3つ目のところでADAHや発達障害の全体のことを知らない人らが大多数だけど知ってほしい
のと知ってくれないとメンタルが落ちるを繰り返していると終わりがないっていうのも出てくると思うので鈴木
さんのように健やかなようにとか知らない人もいるよねとか助けの手も出さない人もおるんじゃないとか普通に
やっていくと社会ってそんなもんってある意味良い意味での諦めっていうのもあると少しは自己肯定感がそこま
で落ちきる前に保つとかそれは自己防衛のためには必要なのかなと思うんですよね?

鈴木さん:必要だと思いますね。

白石:日常生活の中で言わずにはいれないっていう衝動に駆られたときはどうされるんですか?

鈴木さん:非常に難しいなとは思うんですけどやらかしてしまうときはやらかしてしまうと認めた上で普段の自分の在
り方とか人の接し方とかっていうのをよく一事が万事とか言いますけどそれを心がけています。

白石:日頃からの積み重ねですね。逆に自分自身が衝動に駆られてしまってやらかしてしまったなというときはどうやって自分自身で相手の方にフォローとかってしているんですか?

鈴木さん:とにかく感情の波を抑えるのが難しくて僕の場合は激情に駆られてそれが長続きするんですよね。
とにかく謝ります。とにかく謝って余計な言い訳はしないと。

白石:そうやっていくことで相手の方も少しずつ理解を示してくれたりとか逆に離れる人は離れてしまうのかなと謝り方とか日頃の接し方とかどうしてもお互いが相いれない瞬間はあるのでそれがまたご縁かなと思いますけど。
   逆にADHDと診断されて自分の特性としてはよかったことって何かありますか? 

鈴木さん:人より物凄く色んなことを同時に平行に考えているようです。人より同じ時間でたくさん複数のことを考えることが出来るおかげでアイデアがぽんぽん湧いてくるんです。それが非常に会社の役に立っているんじゃ
ないかということがあります。

白石:仕事をする上では色んなことを同時に出来るのは強みですよね。

鈴木さん:ただ行動に移そうとすると何もまとまってないので散らかっちゃうんですけど作業とか行動は1度に1個しか出来ないんですけど思考が凄く複数くるくる回せるかなと。

白石:今後としてはアイデアで出たものをそのまま行動に移せる会社をされてるから1番いいですね。

鈴木さん:そうですね。ただでさえ散らかっているのでポンポン出してそれを受けとめてくれる人が実際に行動や
具現化するのが得意な方がもしお手伝いしてくれると凄く心強いなと思います。

白石:色々お話聞いていくとご自身の中でだいぶ分析されているのでここは自分で頑張るここはほかの人に頼るここは今後の課題みたいに明確に分けられているのかなと思います。
   最後にこのインタビューで話を聞いてこうゆうサポートがあった方がいいとかこの対談のビデオ見ている方たちに伝えたいメッセージとかアドバイスがあれば。

鈴木さん:発達障害に関わらず人間は色んな個性がいると、ただ残念ながら今の社会っていうのはどちらかというと特
に日本は単一のなにかこういう人が素晴らしい人みたいなものはあるかもしれませんけれども一旦置いとい
て正解を求めない生き方っていうのをあるんだなって捉え方をしてほしい。多様性を自分は認めるけど相手
には押し付けない自分がその意欲的な人間であったり健やかな人間であったりっていう努力っていうのはど
んな個性を持っていても関係なく出来ることで何かもし生きづらさ抱えてる方がいらっしゃったとすれば出
来ることというのはどれだけ自分の在り方を強くもっていけるかなのかなと思います。僕に関しは自己肯定
感が少し回復してきた所でそういう風に考えられるなってのもあります。もしまだ自己肯定感を下げている
方がいれば焦せらずにきっかけを見つけることが出来たら少しでもいいのでつかんでみることが良いのかな
と思います。

白石:アドバイスをしたりとか時期によってサポートの仕方が変わってくるし高校の力というか暮らしてきた個性によっても鈴木さんのように引き出してもらって助かった場合もそっとしておいてくれっていう時間が解決する場合中には薬に頼る人たちもいるのでただそれを認め合いながらやっていくお互いに興味関心は少し持たないと平行線になると思うので同じ経験をしてて中々前面に出せない人達もいる中こうやってお話していただくことで他の方が勇気をもらえたりそういう考え方を体験する人もいるんだなと最後に代表理事の立場として言えるのはあくまで1例ですってことです。参考になっている人も必ずいると思うので。
本日は本当にありがとうございました。またよろしくお願いいたします。